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インドの就労ビザ(Employment Visa・Eビザ)2026年版 — 年収25,000米ドル基準・FRRO登録・赴任までの実務

インドには独立した労働許可証がありません。ビザそのものが就労許可で、FRRO登録が法令遵守の手続き、そして多くの雇用主が見落とすコストが積立基金です

要点はここです。インドで外国人を働かせるには、出身国または居住国のインド公館が発給する就労ビザ(Employment Visa、Eビザ)が必要です。スポンサーになれるのは、採用通知書を発行し本人について責任を負うインドで登記された法人だけで、給与は年間25,000米ドルを超え、職務は定型的ではなく専門的でなければなりません。入国後の宿題も3つあります。e-FRROを通じて14日以内にFRROに登録して居住許可証を受け取ること、初回の給与支払い前にPAN(納税者番号)を取ること、そして雇用主がEPF法の適用対象であれば「国際労働者」として給与全額の12%を積立基金に拠出することです。ここに賃金上限はありません。制度そのものは2025年9月1日施行の2025年出入国管理・外国人法で書き換えられ、規則は2026年6月に改正、ビザのサブカテゴリーはE-1、E-2、E-3に再編されました。ビザは雇用主に紐づいていますので、雇用主を変えるには出国して申請し直すことになります。例外は持株会社とその子会社の間の異動だけです。オファーの署名から、登録も給与支払いも整った従業員になるまでは4〜8週間を見ておいてください。本ページは、Anidayのインドパートナー法人を通じて実際に申請をスポンサーしているAnidayのチームがまとめました。インドへ駐在員を送る日系企業が、赴任計画と申請スケジュールを組むための実務資料としてお使いください。2026年9月7日時点の内容です。

適用される法令と所管官庁

2025年9月1日に施行された2025年出入国管理・外国人法が、1920年パスポート(インド入国)法、1939年外国人登録法、1946年外国人法、2000年出入国管理(運送業者責任)法の4本をまとめて置き換えました。ただし、給与基準や有効期間、雇用主の変更といったビザの条件そのものは、この法律には書かれていません。それらは内務省のビザマニュアルと公表されている就労ビザ条件にあり、実際に適用するのは公館とFRROです。

法令 規律する内容
2025年出入国管理・外国人法(2025年9月1日施行) 入国、登録、雇用主・ホテル・病院・教育機関の報告義務、懲役を含む罰則、入国管理局の権限
2025年出入国管理・外国人規則(2026年出入国管理・外国人(改正)規則により改正、2026年6月告示) 登録期限、フォームCによる報告、入国管理局長官への30日以内のオンライン不服申立て
内務省の就労ビザ条件とビザマニュアル(就労ビザ、商用ビザ、プロジェクトビザ) 25,000米ドル基準、「定型的でなく専門的」の判定、業種別の有効期間、5年の上限、雇用主の変更、帯同家族向けXビザ、2026年6月からのE-1/E-2/E-3サブカテゴリー
1952年従業員積立基金・雑則法、EPFスキーム第83項、EPS第43A項 「国際労働者」ルール — 給与全額に対する12%、15,000ルピーの上限なし
1961年所得税法第6条・第139A条 182日の居住者判定、課税所得または源泉徴収(TDS)がある者へのPAN取得義務

窓口となる機関。ビザはインド大使館、高等弁務官事務所、またはその委託ビザセンターが発給します。内務省傘下の入国管理局がFRRO事務所(デリー、ムンバイ、チェンナイ、コルカタ、ベンガルール、ハイデラバード、アムリトサル、コチなど)とe-FRROポータルを運営し、所得税局がPANを発行し、従業員積立基金機構(EPFO)が積立基金を管理します。根拠法令:2025年出入国管理・外国人法、2026年改正後の2025年出入国管理・外国人規則。

就労ビザ・商用ビザ・プロジェクトビザの使い分け

インドでの業務に対して報酬が出るなら、就労ビザです。商用ビザは会議と商取引のためのもの、プロジェクトビザは電力・鉄鋼プロジェクト向けの限定的なサブタイプです。商用ビザでエンジニアを送り込み、名目上はプロジェクトの「監督」としながら実際には設備の試運転をさせる——この市場でいちばん多い違反がこれです。

就労ビザ(E) 商用ビザ(B) プロジェクトビザ
認められること インド法人での給与を受ける雇用、またはインド法人から外国企業が受注した契約に基づく業務、企業内転勤 事業機会の調査、売買、技術的・商業的な会議、採用活動、取締役会への出席、プロジェクトの進捗確認 外国企業の従業員による電力・鉄鋼分野のプロジェクトの実行
認められないこと スポンサー以外の雇用主のために働くこと。定型的、事務的、秘書的な職務 あらゆる給与を受ける就労やプロジェクトの実行。「いかなる種類の就労も不可」 指定されたプロジェクト以外のすべて
有効期間 最長2年または契約期間。ITおよびソフトウェア分野は最長3年。二国間協定または承認された協力協定に基づく場合は最長5年。公館は初回に1年で発給することが一般的 最長5年のマルチプルエントリー。ただし1回の滞在は制限あり(多くは180日) プロジェクト期間または1年のいずれか短い方。FRROによる限定的な延長
延長 FRROで1年ごとに、初回発給から合計5年まで インド国内での延長は原則不可 プロジェクトに紐づいて1回
インド国内での切り替え — インド国内で就労ビザへの切り替えは不可。本人が出国して本国から申請 切り替え不可
FRRO登録 入国から14日以内(ビザが180日超の場合) 滞在が180日を超える場合のみ 入国から14日以内

境界線上の2つのケース。インド企業から受注した契約に基づいて据付や試運転を行う外国の請負業者の従業員には、商用ビザではなく、その契約を根拠にスポンサーされた就労ビザが必要です。また、インドに拠点も契約も持たない外国企業は誰のスポンサーにもなれません。ここで雇用代行(EOR)のインド法人の出番となります。根拠法令:内務省の就労ビザ・商用ビザ条件(ビザマニュアル)、電力・鉄鋼分野向けプロジェクトビザ制度。

資格要件と25,000米ドル基準の免除

基準は3つです。本人が高度な技能または資格を持つ専門職であること、年間の総支給額が25,000米ドルを超えること、スポンサーがインドで登記され本人について責任を負う法人であること。ポイント制も人数枠も労働市場テストもなく、法定の学歴・経験要件もありません。「専門的」かどうかは、公館が履歴書と職務記述書を見て判断します。

要件 ルール
給与 年間の総支給額が25,000米ドルを超えること。古いガイドに記載されたルピー換算額(約162.5万ルピー)は基準ではなく、米ドル建ての金額が基準です
基準の免除対象 民族料理の料理人、英語以外の語学教師と翻訳者、外国大使館・高等弁務官事務所の職員。E-2ビザのNGOボランティアは、別途より低い手当基準で審査されます
技能 「高度な技能および/または資格を持つ専門職」であること。定型的、一般的、秘書的、事務的な職務には発給されず、資格のあるインド人が多数存在する職務にも発給されません
スポンサー インドで登記された法人。採用通知書または契約書と、本人の行動と納税義務について責任を負う旨の誓約書を発行します。インド法人を持たない外国企業は、インド法人から受注した契約を保有していない限りスポンサーになれません
申請場所 出身国のインド公館。本人が2年を超えて永住権を保持している場合は居住国の公館でも可
国籍 一部の国籍については内務省への事前照会が必要で処理に時間がかかります。公館が申請時に案内します
サブカテゴリー(2026年6月から) E-1:企業内転勤を含むすべての雇用。E-2:NGOおよび類似の団体。E-3:承認された団体の宣教師・宗教関係者。旧E1〜E4の区分は廃止され、内務省は資格要件に実質的な変更はないとしています

基準は下限であって目標ではありません。公館は、履歴書の乏しい「コンサルタント」に対する26,000米ドルの申請を日常的に却下しています。給与はそれ自体が条件であると同時に、技能の証拠でもあるからです。その職務のインドでの市場相場が25,000米ドルを大きく下回る場合、その事実自体が、資格のあるインド人が確保できることを公館に示唆します。根拠法令:2025年出入国管理・外国人法のもとで適用される内務省の就労ビザ条件(ビザマニュアル)。

申請の手順・必要書類・費用

本人がindianvisaonline.gov.inでオンライン申請を行い、そのうえで本国の公館またはビザセンターに出頭します。書類一式を用意するのはインド側のスポンサーです。書類さえ揃っていれば、大半の国籍について公館は数営業日で判断します。時間がかかるのは審査ではなく、その書類一式の準備のほうです。

# 書類 要件
1 オンライン申請書と写真 indianvisaonline.gov.inで入力し、印刷して署名。最近撮影した5cm×5cm、白背景の写真2枚
2 パスポート 残存有効期間6か月以上、空白ページ2ページ以上。残存期間が長いほど、ビザが短く制限されるのを避けられます
3 インド側スポンサーからの採用通知書または雇用契約書 レターヘッド付きで、職位、職務内容、期間、ルピー建ての総支給額と25,000米ドルを超える米ドル換算額、勤務地を記載
4 スポンサーの誓約書 登記済みのインド法人が、滞在中の本人の行動とインドでの納税義務について責任を負う旨を誓約
5 スポンサーの登記書類 法人設立証明書(CIN)、法人のGSTまたはPAN。契約に基づくスポンサーの場合は、インド法人から受注した契約書
6 技能の裏付け 学位・専門資格の証明書、履歴書、そしてなぜその職務に外国人が必要かを説明する書簡
7 収入の証明 多くの場合は採用通知書で足ります。一部の公館は給与証明書や前年の納税申告書を求めます
8 認証 インドはハーグ・アポスティーユ条約の締約国(2005年から)です。公館がアポスティーユ付きの学位証明書を求めるのは一部の国のみで、Eビザ自体に無犯罪証明書や健康診断書の定型的な要件はありません
項目 目安
公館での処理 生体情報登録後、通常3〜10営業日。国籍によって内務省の許可が必要な場合は2〜4週間。繁忙期はさらに長くなります
ビザ手数料 相互主義に基づき国籍別・ビザ期間別に設定され、ビザセンターのサービス料が加わります。公式ポータルは料金表を公表せず、公館の手数料表を参照するよう案内しています。大半の国籍で1年ビザにつき100〜300米ドルを予算化してください。具体的な国籍の最新金額はAnidayにご確認ください
FRRO登録 登録時に実質的な政府手数料はありません。費用が発生するのは延長と登録遅延の罰金です
FRROでの延長 規則で定められ、許可される期間に応じて変動します。最新の金額はAnidayにご確認ください
1名あたりの現実的な実費 ビザ、サービス料、アポスティーユ、PANで300〜800米ドル。代理店手数料は別途

スケジュールを狂わせる依存関係。ビザは出身国または居住国で発給されなければなりません。本人がたまたま旅行中の第三国のインド公館では拒否されます。本人が実際に居住している場所を軸に申請を計画してください。根拠法令:内務省の就労ビザ条件、2025年出入国管理・外国人法。

入国後のe-FRRO登録と14日の期限

就労ビザの保持者は全員、入国から14日以内にe-FRROを通じて外国人地域登録事務所に登録し、居住許可証を受け取ります。2026年6月の改正で変わったのは、180日を超えて滞在を延長する短期滞在者の登録時期です。就労ビザ保持者の14日ルールはそのままですので、緩和されたと読まないでください。

項目 ルール
登録が必要な人 有効期間が180日を超えるビザを持つすべての外国人(すべての就労ビザ保持者)と、16歳以上のXビザの帯同家族全員
期限 入国から14日以内、またはビザに記載された期限。2026年出入国管理・外国人(改正)規則のもとでは、180日以内のビザで滞在する訪問者が延長を希望する場合、従来の事後14日間の猶予期間ではなく、180日が満了する前に登録しなければなりません。登録の遅延は緊急の事情がある場合にのみ認められます
登録先 e-FRRO(indianfrro.gov.in)でオンライン。居住都市のFRROが判断し、書類に疑問がある場合にのみ面接に呼び出されます
書類 パスポートとビザ、写真、住所の証明(賃貸借契約書と、大家またはホテルによるフォームCの提出)、スポンサーの誓約書、採用通知書、求められた場合はスポンサーの登記書類
発給されるもの ビザの有効期限まで有効な居住許可証。電子的に交付され、パスポートとともに携帯します
処理期間 通常1〜3週間。ムンバイとコルカタはデリーやベンガルールより長くかかります
住所またはパスポートの変更 e-FRROを通じてFRROに届け出ます。新しいパスポートにはビザの移し替えが必要です
雇用主の義務 2025年法のもとで、雇用主は期限内の登録を確保し、外国人従業員の記録を査察に備えて保管し、変更を報告しなければなりません。ホテル、病院、教育機関はフォームCで外国人を報告します
不服申立て FRROの不利益な決定に対しては、30日以内に入国管理局長官へオンラインで不服を申し立てることができ、60日以内の決定が見込まれます(2026年改正)

14日の期限は暦日で数え、入国日から起算します。登録を遅らせる書類は2つあります。本人がまだ見つけていない住居の署名済み賃貸借契約書と、大家が提出しなければならないフォームCです。最初の1か月はサービスアパートメントを予約し、ホテルのフォームCで登録をカバーしてください。根拠法令:2025年出入国管理・外国人法、2026年出入国管理・外国人(改正)規則により改正された2025年出入国管理・外国人規則。

PANの取得時期と182日の税務居住者判定

PANは初回の給与支払いまでに必要で、滞在が182日を超えると税務上の居住者になります。PAN(納税者番号)がないと、雇用主はより高い標準税率で源泉徴収することになり、本人は納税申告ができず、大半の銀行口座も開けません。後日、納税申告書の提出を求められるFRROの延長も通らなくなります。

項目 ルール
PAN 入国後に申請(外国籍者はフォーム49AA)。パスポート、ビザ、インドの住所が必要で、1〜3週間で発行されます。課税所得または源泉徴収(TDS)がある人には取得が義務付けられています(第139A条)
税務上の居住者 会計年度(4月1日〜3月31日)に182日以上滞在するか、当年度60日以上かつ過去4年間で365日以上滞在すると居住者になります。「居住者だが通常の居住者ではない(RNOR)」の地位により、通常は最初の2年間は国外源泉所得が課税対象外となります(第6条)
源泉徴収 インドの雇用主が給与から毎月源泉徴収し、従業員は7月31日までに年次申告を行います
アドハー(Aadhaar) 任意。直近12か月間に182日以上インドに居住すると取得可能。給与計算には不要
銀行口座 パスポート、ビザ、FRROの居住許可証、PANで開設します。そのため口座、ひいては初回の給与振込は、通常は登録の完了を待つことになります

根拠法令:1961年所得税法第6条・第139A条、2016年アドハー(登録および更新)規則。

積立基金の「国際労働者」ルールと負担額

EPF法の適用対象となる雇用主(従業員20名以上)であれば適用され、賃金上限なしで基本給全額の12%を労使それぞれが拠出します。年収60,000米ドルの方であれば、雇用主側に毎年およそ7,000米ドルの負担が乗る計算です。同じ職位にインド人を雇った場合には出てこないコストですので、赴任予算に入れておいてください。

項目 インド人従業員 国際労働者(EPFスキーム第83項)
対象者 基本給が月額15,000ルピー以下の従業員は加入必須。それ以上は入社時に任意 適用対象事業所で働くすべての外国籍従業員。給与額を問いません
算定基礎 法定の賃金上限は月額15,000ルピー 基本給全額と物価手当(DA)— 上限なし
料率 従業員12%+雇用主12%(雇用主負担分のうち8.33%は年金へ、上限あり) 12%+12%。雇用主負担分の8.33%の年金拠出は給与全額に対して
引き出し 退職後、2か月間無職の状態が続いた後 58歳到達時、または恒久的な就労不能による退職時のみ。ただし、インドと社会保障協定を結ぶ国の出身者、または本国の適用証明書を持つ人は社会保障協定(SSA)のルートが適用されます
除外 — 適用証明書を持つSSA締結国からの派遣労働者。2008年10月以前に包括的経済協定を結んだ国の国民(条件付き)
訴訟の状況 — カルナータカ高等裁判所は第83項を違憲として無効としました(2024年)。デリー高等裁判所はSpiceJet Ltd v Union of India(W.P. 2941/2012、2025年後半)でこれを支持しました。カルナータカ州以外の雇用主は、最高裁判所の判断が出るまで拠出を続けるべきです

この点を踏まえて報酬体系を設計してください。算定基礎は基本給と物価手当であるため、基本給を低く手当を高くしたオファーは労使双方の拠出額を減らします。一方、FRROが見るのは総支給額であるため、25,000米ドルの基準には影響しません。インドはドイツ、フランス、ベルギー、スイス、オランダ、デンマーク、日本、韓国、カナダ、オーストラリア、オーストリアを含む約20か国と社会保障協定を発効させています。具体的な国籍についてはEPFOの最新リストをご確認ください。根拠法令:1952年従業員積立基金・雑則法、1952年EPFスキーム第83項、1995年従業員年金スキーム第43A項。

有効期間・延長・雇用主変更と帯同家族

初回の発給は1〜2年、IT分野は3年です。その後はFRROで1年ごとに延長し、当初の発給から通算で最長5年。ビザは雇用主に紐づき、例外は1つしかありません。帯同家族はXビザで、就労はできません。

項目 ルール
初回の有効期間 最長2年または契約期間。ITおよびソフトウェア分野は最長3年。二国間協定または承認された協力協定に基づく場合は最長5年。大半の公館は1年で発給し、残りはFRROに委ねます
延長 e-FRROを通じてFRROで1年ごとに、初回発給日から合計5年まで。継続雇用の証拠、提出済みの納税申告書、素行の良好さ、セキュリティクリアランスが条件です。期限の30〜60日前までに申請してください
5年を超える場合 出国し、出身国または居住国から新たなビザを申請します
雇用主の変更 認められません。例外は、持株会社とその子会社の間またはその逆方向の異動で、上級または専門的な職位であり、内務省の事前承認があり、5年間に1回限りの場合です。それ以外の変更はすべて、出国と再申請が必要になります
同一雇用主内での職務変更 修正した採用通知書を添えてFRROに届け出ます。大幅な変更は新規申請として扱われる場合があります
帯同家族 配偶者と子どもは本人のビザと同じ期間のXビザ(入国ビザ)で滞在します。就労不可。16歳を超える場合は14日以内にFRROに登録します。就労を希望する配偶者には、自身の就労ビザとスポンサーが必要です
マルチプルエントリー 就労ビザはマルチプルエントリーで、再入国許可は不要ですが、居住許可証が有効でなければなりません

5年の上限と雇用主の固定は一緒に計画してください。今日EOR法人を通じて採用し、2年目に自社のインド子会社を設立するお客様は、本人を単純に移すことができません。EOR法人と新しい子会社は互いに持株会社と子会社の関係にないからです。本人は出国し、新しい法人がスポンサーとなり、5年の期間が改めて始まります。根拠法令:2025年出入国管理・外国人法のもとで適用される内務省の就労ビザ条件(ビザマニュアル)。

出国時の手続きと、オーバーステイ・誤ったビザでの就労の罰則

ビザと居住許可証が有効なうちは、本人はそのまま出国できます。失効してしまうと、出発前にFRROの出国許可(Exit Permit)が必要になり、オーバーステイの罰金も科されます。2025年9月1日以降、刑事罰の上限は法律そのものに書かれています。

状況 ルールまたは罰則
ビザが有効なうちに出国 出国手続きは不要。雇用主は居住許可証を終了させスポンサーの誓約を解除するため、雇用終了をFRROに報告すべきです
ビザまたは居住許可証が失効 渡航前にe-FRROで出国許可を取得し、オーバーステイの罰金を納付します。これがなければ航空会社は搭乗させません
オーバーステイ — 行政罰 入国管理局が定める期間別の段階的な料金表に基づきFRROが徴収します。最もよく引用される区分は、90日未満で300米ドル、91日〜2年で400米ドル、それ以上で500米ドルですが、料金表は規則で定められ改定されるため、従業員に案内する前に最新の金額をAnidayにご確認ください
オーバーステイまたはビザ条件違反 — 刑事罰 最長3年の懲役および/または最大30万ルピーの罰金(2025年出入国管理・外国人法)
有効なパスポートまたはビザなしでの入国 最長5年の懲役および/または最大50万ルピーの罰金
偽造または不正に取得した書類 2〜7年の懲役と10万〜100万ルピーの罰金
商用ビザまたは観光ビザでの就労 ビザ条件違反 — 上記の3年/30万ルピーの上限に加え、重大な場合は5年以上のブラックリスト登録。スポンサーの今後の申請は厳しく審査されます
雇用主の義務違反 幇助には主たる違反と同じ罰則が科されます。規則に基づく記録保管や報告の不履行は、それ自体が独立した違反です

2025年法の罰則については条文番号を引用していません。官報掲載の条文と照合して番号を確認できていないため、法律名のみを引用しています。

根拠法令:2025年出入国管理・外国人法、2026年改正後の2025年出入国管理・外国人規則、入国管理局の罰金料金表。

デジタルノマド向けのビザとOCIカード

ノマドビザはありません。観光ビザや商用ビザで、国外の雇用主のためにリモートワークをすることも認められていません。本当の意味での近道は1つだけで、在外インド市民(OCI)カードです。

在留資格 認められること 認められないこと
e-ツーリスト/観光ビザ 観光、友人・家族の訪問 あらゆる就労。外国の雇用主のためのリモートワークを含む
商用ビザ 会議、商取引、採用活動、取締役会への出席、プロジェクトの進捗確認 給与を受ける就労やプロジェクトの実行。インド国内での就労ビザへの切り替え
OCIカード保持者(インド系の人) 生涯有効のマルチプルエントリー。就労ビザもFRRO登録も不要で、あらゆるインドの雇用主のもとで就労可能。PANと積立基金は他の従業員と同様に適用 公務員、現地の免許を持たない一部の規制業種、農地の購入
就労ビザ 記載された職務でのスポンサーによる雇用 他の誰かのために働くこと

帰国するインド系人材を採用する場合は、まずOCIの有無を確認してください。OCIがあれば、ビザ、給与基準、登録のすべてがクリティカルパスから完全に外れます。根拠法令:1955年市民権法第7A条〜第7D条(OCI)、内務省のビザ条件。

雇用代行(EOR)はスポンサーになれますか

なれます。スポンサーは、本人を雇用し誓約書に署名する、インドで登記された法人であることが条件です。EORのインド法人はこれを満たしますし、スポンサーが業務を指示する会社でなければならないというルールもありません。ネックになるのは法律ではなく、運用の側です。

論点 EORでの取り扱い
採用通知書と誓約書に記載される主体 EORのインド法人(Anidayのインドのパートナー法人)が雇用主として記載され、お客様は本人が従事するプロジェクトの顧客として記載されます
技能と給与の審査 変わりません。専門的な職務、25,000米ドルを超える総支給額を、EORのインドの給与計算を通じてルピーで支払います
積立基金と税務 EOR法人が適用対象事業所となります。基本給全額に対する12%+12%の国際労働者積立基金、給与の源泉徴収(TDS)、税務に関するFRROへの誓約
後にお客様自身の法人へ移す場合 認められる雇用主の変更ではありません(持株会社と子会社の関係がないため)。出国、新法人によるスポンサーでの新規ビザ、新たな5年の期間 — 法人設立のスケジュールに組み込んでください
契約に基づく代替案 お客様がすでにインド法人から受注した契約を保有している場合は、外国企業がその契約に基づいて直接スポンサーになれます。EORのルートは、それ以外のすべての企業向けです
業務委託という選択肢 外国籍の人は、商用ビザや観光ビザで個人事業主としてインドで合法的に働くことはできません。Contractor of Record(COR、業務委託契約の名義・支払代行)のモデルは、インド居住の個人事業主にのみ機能します

根拠法令:内務省の就労ビザ条件(スポンサーはインドで登記された法人であること)、2025年出入国管理・外国人法(雇用主の報告義務)。

申請から就労開始までの所要期間

オファーの署名から、PANと銀行口座を持つ登録済みの従業員になるまで4〜8週間です。内務省の許可が不要な国籍であれば最短3週間。インドはビザの発給そのものはアジアの大半の市場より速く、そのあとの手続きで時間を取られる国だとお考えください。

ステップ 現実的な所要期間
スポンサー側の書類一式:採用通知書、誓約書、法人書類、必要性の説明 3〜7日
オンライン申請、公館またはビザセンターでの予約と生体情報登録 予約の空き状況により1〜2週間
公館での処理 3〜10営業日。内務省の許可が必要な場合は2〜4週間
渡航とフォームC付きの宿泊先 同じ週
e-FRROでのFRRO登録 法定:入国から14日以内に申請。決定は通常1〜3週間
PAN 1〜3週間、登録と並行
銀行口座と初回の給与支払い 居住許可証とPANが揃ってから1週間
合計 通常4〜8週間、最短3週間

従業員は就労ビザで入国した当日から合法的に働き始めることができます。FRROとPANを待つのは、インドの口座に給与を振り込めるようになる時期です。根拠法令:内務省の就労ビザ条件、2025年出入国管理・外国人規則。

不許可・差戻しの主な理由

いちばん多いのは、25,000米ドルをわずかに超えるだけの給与と、「コーディネーター」「エグゼクティブ」「サポート」といった定型業務に読める職務記述書の組み合わせです。公館は、その職務が現地では充足できないという説明を受け入れられるかどうかを見ています。それを裏づけるのは書類です。

原因 予防策
職務が定型的、一般的、または事務的に読める 専門的な技能を示す職位名と職務内容、学位と経験の証拠、なぜ外国人が必要かを説明する書簡
給与が25,000米ドルちょうど、またはわずかに上回るだけ、あるいはルピー建てのみで記載 総支給額をルピーと米ドルの両方で記載し、余裕を持たせ、手当を総支給額に含めます
第三国からの申請 出身国または居住国(2年を超える永住)で申請します
スポンサーがインド法人も契約も持たない外国企業 インドで登記された法人(お客様自身の法人またはEORの法人)を通じてスポンサーします
本人がすでに商用ビザでインドに滞在し、切り替えを期待している インド国内では不可能です。本人が出国して本国から申請する必要があります
入国15日目以降のFRRO登録 フォームCを提出するホテルまたはサービスアパートメントを予約し、最初の週にe-FRROを申請します
誓約書または採用通知書がレターヘッドなし、未署名、または誤った法人名 ビザとFRROの書類全体で、1つの法人名、1人の署名者、1つの職位名に統一します
納税申告書の不備による延長の拒否 PANを早期に取得し、毎年7月に申告します。FRROはこれを求めます
内務省の事前許可が必要な国籍 2〜4週間を追加し、最初からスポンサー側の書類一式を完全な形で提出します
申請するビザ期間内にパスポートが失効 申請前に更新します。ビザはパスポートの有効期間に制限されます

Anidayによるインド就労ビザの申請代行

Anidayは、インドで登記された雇用主であるインドパートナー法人を通じてスポンサーします。この法人が採用通知書と誓約書を発行し、e-FRRO登録を行い、PANを取得し、本人を国際労働者として積立基金に加入させ、ルピーで給与を支払います。法人を設立しなくても、インドへ人を配置できます。

  • ルートの確認を最初に。OCIの有無、商用ビザか就労ビザか、インド法人との契約がすでに存在するか。それぞれがスポンサーとスケジュールを変えます。
  • 技能と給与の書類。職務が「定型的でない」という審査を明確に通過し、総支給額が25,000米ドルを十分に上回るよう、職務記述書、必要性の説明、採用通知書を作成します。
  • 出身国での申請。本人が実際に居住する場所で申請し、内務省の許可が必要な国籍については最初からスポンサー側の書類一式を完全な形で揃えます。
  • 入国初日からの登録計画。フォームC付きのサービスアパートメント、最初の週のe-FRRO申請、並行してのPAN申請、居住許可証が届き次第の銀行口座開設。
  • ビザに整合した給与計算。源泉徴収(TDS)、基本給全額に対する国際労働者積立基金、そしてFRROが延長時に求める年次申告。
  • 延長と出国のカレンダー管理。5年の上限内で30〜60日前に1年ごとの延長を申請し、お客様が自社のインド法人を設立する場合は計画的な出国と再申請を行います。

Anidayは5,000社以上の企業に選ばれ、50,000人以上のヘッドハンターのネットワークと連携し、雇用代行(EOR)・給与計算・採用をワンストップで提供しています。詳しくはインドの雇用代行(EOR)、インドの給与計算代行、現地の個人事業主向けのインドのContractor of Record(COR)、またはインドのエグゼクティブサーチをご覧ください。

インド側の手続きとは別に、日本側にも貴社自身の義務が残ります。国内で個人に業務を委託して報酬を支払う場合、フリーランス新法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律、2024年11月1日施行)により、委託内容・報酬額・支払期日などを書面または電磁的方法で明示し、給付を受けた日から60日以内に支払う必要があります。国内払いであれば源泉徴収10.21%の対象になるかどうか、インボイス制度のもとで適格請求書を受け取れるかどうかも、経理部門と先に詰めておいてください。これらは日本側の義務であり、現地法令側の手続きはAnidayが担います。

根拠法令一覧

  • 2025年出入国管理・外国人法(2025年9月1日施行)— 1920年パスポート(インド入国)法、1939年外国人登録法、1946年外国人法、2000年出入国管理(運送業者責任)法を廃止
  • 2025年出入国管理・外国人規則、2026年出入国管理・外国人(改正)規則(2026年6月告示、プレス情報局/Akashvani、2026年6月2日)
  • 内務省、就労ビザ・商用ビザの条件とFAQ — mha.gov.in(ForeigD-work_visa_faq.pdf):25,000米ドル基準(Q.5)、業種別の有効期間と5年の上限(Q.7)、14日以内の登録(Q.7.v)、帯同家族向けXビザ(Q.11)、プロジェクトの実行(Q.14)、インド国内での切り替え不可(Q.16)、スポンサーはインド法人であること(Q.17〜18)、雇用主の変更(Q.23)
  • 入国管理局 — boi.gov.in、e-FRROポータル — indianfrro.gov.in/eservices、ビザ申請 — indianvisaonline.gov.in
  • Fragomen「India: Visa Registration Rules and Employment Visa Categories Revised」(2026年6月16日)、Fragomen「India: New Law Simplifies Immigration Law and Creates Stricter Registration and Reporting Rules」(2025年9月18日)
  • 1952年従業員積立基金・雑則法、1952年EPFスキーム第83項、1995年EPS第43A項、SpiceJet Ltd v Union of India(デリー高等裁判所、2025年12月8日)に関するKPMG GMS Flash Alert 2025-257、EPFOの国際労働者FAQ — epfindia.gov.in
  • 1961年所得税法第6条・第139A条
  • Aniday — 就労ビザハブ、Aniday — インドの雇用代行(EOR)

最終確認:2026年9月。

よくあるご質問

インドには労働許可証にあたるものはないのですか?

ありません。在外インド公館が発給する就労ビザ(Employment Visa)そのものが就労許可で、入国後に別途取得する労働許可証はありません。入国後に必要なのは登録のほうです。有効期間が180日を超える就労ビザの保持者は、入国から14日以内にe-FRROポータルで外国人地域登録事務所(FRRO)に登録し、居住許可証(Residential Permit)を受け取ります。2025年9月1日以降、制度全体は2025年出入国管理・外国人法と、2026年6月に改正された2025年出入国管理・外国人規則のもとで動いています。

給与はいくら以上に設定すればよいですか?

内務省の就労ビザ条件では、年間の総支給額が25,000米ドルを超えていることが求められます。この基準は、民族料理の料理人、英語以外の語学教師と翻訳者、外国大使館・高等弁務官事務所の職員には適用されません。見られるのはインドの雇用主が発行する採用通知書に記載された給与で、公館は基準ぎりぎりの金額ではなく、十分に上回る水準を求めてきます。就労ビザは高度な技能または資格を持つ専門職に限られ、定型的、一般的、秘書的、事務的な職務には出ないためです。

FRROへの登録はいつまでに済ませればよいですか?

ビザの有効期間が180日を超える場合、つまりすべての就労ビザについて、入国から14日以内です。登録はe-FRROでオンラインで行い、パスポート、ビザ、写真、フォームCまたは宿泊先の証明、雇用主の誓約書、採用通知書を提出すると、常時携帯が必要な居住許可証が発給されます。2026年6月の出入国管理・外国人規則の改正で変わったのは、180日を超えて滞在を延長したい短期滞在者の登録時期です。従来の事後14日間の猶予期間ではなく、180日が満了する前に登録することになりました。就労ビザ保持者の14日ルールは緩和されていません。

商用ビザとプロジェクトビザは、どう使い分けるのですか?

商用ビザ(Business Visa)でできるのは、事業機会の調査、売買、技術的な会議、採用活動、取締役会への出席、プロジェクトの進捗確認までです。給与を受ける就労は一切認められません。商用ビザで現場のプロジェクトを実行している方は、その時点で違反状態にあります。就労ビザ(Employment Visa)は、インドの法人に雇用される方、またはインドの法人から契約を受注した外国企業のために働く専門職向けです。プロジェクトビザは電力・鉄鋼分野のプロジェクトに限った就労型ビザで、プロジェクト期間または1年のいずれか短いほうで発給され、延長も限定的です。なお、商用ビザをインド国内で就労ビザに切り替えることはできず、本人が出国して本国から申請し直すことになります。

インドにいるまま、雇用主を変えることはできますか?

認められるのは1つの場合だけです。持株会社とその子会社の間、またはその逆方向の異動で、上級または専門的な職位であり、内務省の事前承認があり、ビザの5年間の有効期間中に1回限り。この条件をすべて満たす場合に限られます。それ以外はすべて、本人がインドを出国し、出身国または居住国から新たに就労ビザを申請することになります。雇用代行(EOR)のインド法人から、新たに設立した貴社の子会社へ移すケースも同じです。両者は持株関係にないためです。

外国人従業員も積立基金に入るのですか?

雇用主が1952年従業員積立基金・雑則法の適用対象、実務上は従業員20名以上の事業所であれば、拠出が必要です。EPFスキーム第83項のもとで外国籍の従業員は「国際労働者」とされ、基本給全額の12%を本人が拠出し、雇用主も同額の12%を負担します。インド人従業員に適用される月額15,000ルピーの賃金上限は、ここには効きません。引き出しは原則58歳までできませんが、インドと社会保障協定を結んでいる国の出身者、または適用証明書を持つ方は例外です。なお、カルナータカ高等裁判所は2024年にこの規定を無効としましたが、デリー高等裁判所は2025年後半のSpiceJet対インド連邦政府事件でこれを支持しました。カルナータカ州以外の雇用主は、最高裁判所の判断が出るまで拠出を続けてください。

インドにデジタルノマド向けのビザはありますか?

ありません。インドに滞在しながら国外の雇用主のために働くことを認めるビザは存在しません。商用ビザで認められるのは会議や商取引までで、給与を受ける就労は含まれませんし、e-ツーリストビザはそのどちらも認めません。例外は在外インド市民(OCI)カードをお持ちのインド系の方です。就労ビザもFRRO登録も不要で、居住者と同じように雇用できますので、OCI保持者はインドでいちばん採用しやすい外国人材といえます。

就労ビザのスポンサーを、雇用代行(EOR)に任せられますか?

任せられます。スポンサーの条件は、本人を雇用し、採用通知書を発行し、本人の行動と納税義務について責任を負う旨の誓約書を公館とFRROに提出する、インドで登記された法人であることです。EORのインド法人はこれを満たしており、Anidayはインドのパートナー法人を通じてスポンサーします。守るべき条件は他の雇用主と同じです。職務が専門的で定型的でないこと、給与が25,000米ドルを超えること、そしてビザは雇用主に紐づきますので、のちに貴社ご自身のインド法人へ移す際には出国と再申請が必要になることです。

全部でいくらかかりますか?

ビザ手数料は国籍と期間によって変わります。大半の国籍では、1年ビザにつき100〜300米ドルとビザセンターの手数料を見込んでおいてください。登録そのものに実質的な手数料はかかりません。効いてくるのはむしろ、給与全額に対する12%の雇用主側の積立基金拠出です。

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